愚陀佛庵 インターネット俳句会

結果発表(平成30年5月開催分)

特選受賞句には選者の八木健デザインの「ハイクアート」が添えられます。
ハイクアートは画像をクリックして拡大先から印刷・ダウンロードください。


平成30年5月の結果

特選(10句+俳句アート)  秀逸(10句)  入選(71句)

 特選作品のハイクアートは、画像をクリックすると拡大表示されます。
    拡大されたハイクアートを閉じる際は、ブラウザの「×」をクリックしてください。

【特選】鬼百合や父はいまだにリーゼント(司啓)八木健からのコメント:「リーゼント」は髪型である。宝塚歌劇の男役は決まってリーゼントである。洒落男のシンボルみたいなもので高齢になってもリーゼントを続ける父が自慢なのであろう。鬼百合は「突っ張り」のイメージですね。

【特選】カメラより瞼に刻む二重虹(はずきめいこ)八木健からのコメント:虹をカメラに収めるのは難しいこと。スマホの機能が向上しても虹だけは難しい。虹はそのイメージを瞼膜に記録するのが一番。ましてや二重の虹ならばなおのこと。説明的な句だが「二重虹」を句末に置いて佳句となった。

【特選】かき氷一口ごとに息を吐く(歌川聖一)八木健からのコメント:俳句は個人的な体験を描いて作者の生活の記録となり精神の記録となる。かき氷の冷たさに口開いてしばらく休憩した記憶は誰にもあること。しかしそれを句にした人はいない。だから眼につく昨品なのである。

【特選】三頭の象の鼻息夏来る(じゃすみん)八木健からのコメント:「象の鼻息」のインパクトと「夏来る」のとりあわせがいいですね。西東三鬼の句に「おそるべき君等の乳房夏来る」がある。取り合わせる季語は読者を驚かせ且つ共感させるものでありたい。

【特選】鯉幟吸って吸っての肺活量(青い月)八木健からのコメント:鯉幟で切ってあとの十二音で何を言うのか読者の予想を裏切った。作者が一番言いたいのは「鯉幟の肺活量である。表現が「吸って吸って」と元気な様子を「写実的」に描いて面白い句となった。

【特選】看板の瞳潤める夕立かな(霞山旅)八木健からのコメント:俳句は感じたことをそのまま描くと「誇張」になることがある。遠慮せずに断定的に描いてよろしい。そして感じたインパクトを拡大してみよう。そこにドラマが生まれるに違いない。

【特選】傾ける京の町家の金魚玉(大槻税悦)八木健からのコメント:京都の町家が傾いている。あるいは金魚玉が傾いている。どちらとも読めるが、これは町家であろう。金漁玉などという懐かしいもの大切にしているが住まむ家は古くて傾いている。納得。

【特選】公園の蛇口上向く立夏かな(辻が花)八木健からのコメント:蛇口が上を向いている。上を向けて水を飲みやすくしているのだろうね。蛇口の向きに季節の到来を知ったということ。俳句は日常の「なんでもないこと」が材料になるのですね。

【特選】六月の雑巾ぎゅうと絞りけり(小川めぐる)八木健からのコメント:俳句には「季語が動く」という表現がある。この句で言えば七月でもいいじゃないか。十二月でもいいじゃないか。季語が動くのか、否、六月である。雨の汚れを一掃したい意欲があふれているからだ。

【特選】くちかずの少な香水ただにほひ(文女)八木健からのコメント:俳句は「全部」を書かない。読者に想像してもらうことが大切。この句の場合寡黙なのは少女かミセスか意思表示の香水はなにを表現しているのかなどなど魅惑的でもある。

秀逸

吾と目を合わさぬ赤い金魚かな吟菜
六月のたまごサンドの厚さかな露砂
体育館の裏手に白靴の片方(かたへ)志保川有
更衣ベビーチェアーを譲り受く彩楓
紫陽花は傘はみ出してバスを待つときこ
五寸厚の柾目にひろげ夏料理かもん丸茶
亡き母の夏手袋の指細し林 まさこ
開襟のシャツに谷間の見え隠れ土屋虹魚
花の山土竜も逃げるリニア―カー野中 たかし
断捨離のチャンス到来更衣雪子

入選

怒りをる背ナへ一突き心太伊奈川富真乃
行く春や二足歩行のコツは何野良古
三宝のバナナ二本も畏る比々き
トリス飲み乾きおぼゆる椅子の上石川順一
薫風や胸に餃子の無料券百草千樹
早暁を風滑り来る茂りかな渡邉竹庵
水しぶき輝く不思議こどもの日露玉
薔薇の香の重さに零す一片よ斎乃雪
白南風やドライブの窓全開に重波
十薬や頑固一徹医者嫌い平光 俊明
時の日や古代へひとり舟を漕ぐ森内梅子
ちらちらと消えいりさうな雪の下雪花
富士の山映す水面の五月晴れ阿部 文彦
背伸びして空へ風鈴掛けにけり鹿沼 湖
薔薇園に千の男の泣きたる夜澤田聖吾
検診の針定まらず裸の児藤娘なつ
串打ちの若手ら無言薄暑光馬留場 露以
目に刺さる車窓ひといろ青麦や岡田廣江
デジカメの機能多機能蝸牛渡邉高し
春暁やてんで眠れぬ尿後柴原明人
涼風のおばさん元気シルバーカー高原山歩
落し文宛先不明戻しけり森鼻恵実子
ハンモック吊り下ぐるべく植える種立志
プラゴミの潤み蠢く薄暑かな中村眞喜男
下闇に虎の貌した猫のをり荒井良明
藪に垂れ白さ際立つ山空木斜木 美秋
夏隣空いっぱいにシーツ干す雛まつり
花祭り稚児の足下散華踏む千葉睦女
水底のほたるに蛍恋うており李子
働き蟻出番を待ってさぼり中小鞠
雲の峰ついにやったぜ初ゴール児玉リツ子
じゃんけんで決める蜜豆か団子かかつたろー。
肌白き京筍に気品あり龍野ひろし
陽炎や水温睨む水泳部北野きのこ
その口に天水湛へカラー咲く佐々木志緒
連休や蟻は生涯働きづめ平原廉清
新じやがや菓子のヒヨコの姿して入江 澄泉
老いゆくは孤独や孤独五月闇山﨑一子
抽斗を上手に使ひ更衣大津 英世
母の日や我も負けじと共白髪田村利平
里川にざりがに掴む子供かな藤本禮造
わが生涯 この心太 一啜り田中雅文
青嵐少年髪を逆立てり伊藤順女
虹出てる叫ぶ吾子の声黄色み藻砂
しゃくなげに騙されてみる出会い茶屋田中 庵野
灯蛾打って五十路の恋の終わりかな一人静
バシャーンルル河馬の渦巻新樹光植木香厨美
更衣まだいけそうと古鏡百合乃
雨の日の酒は飲めぬと雨蛙森岡滋夫
俺に似ろ俺に似るなとこどもの日村山好昭
隣客は湿布の匂ひ夏立てり三枝 侑子
百葉箱暗しと見れば麦の秋照幸
プリンタ-の紙づまりせり梅雨近し奥村僚一
守宮鳴く終の住処と知らずして椋本望生
放たれて草いきれ断つドッグランむったん
胸の中群青夏の海のあり風峰
合鴨に助けてもらふ田草取垣内孝雄
雪月花余白埋め行く花筏高橋 信治
今二人いづれは一人新茶汲む松永房子
早蕨の足元にあり心せよ草野 道也
貧しくも母の折り紙鯉幟長谷川ぺぐ
しまなみの形状豊かに五月晴れカオリン
スクリーン薄暑に狂う機関銃坂口 留美子
百万石城下浄めて若葉雨山畑洋二
吾の結し棚はへなちょこ鉄線花篠﨑順子
散り散りと原発事故の雷の神 大久保 俊克
ライオンの眼差し遥か春の昼水夢
薫風を吸ひてふくるる古墳かな花南天
ぷっぷっと愚痴を吐き出す夏の雲小島寿々
若き日の母のまつげやソーダ水向井桐華
月浮かせ濠の水面に花筏岡本晴義


愚陀佛庵インターネット句会に参加しましょう!

どなたでも参加OK!!参加方法自信の句を投句ください!!投句はこちら優秀100句をご紹介!!結果発表

このページの先頭へ