愚陀佛庵 インターネット俳句会

結果発表(平成30年3月開催分)

特選受賞句には選者の八木健デザインの「ハイクアート」が添えられます。
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平成30年3月の結果

特選(9句+俳句アート)  秀逸(10句)  入選(71句)

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【特選】電柱の伸びて届かぬ春の空(城内幸江)八木健からのコメント:空の高さは「秋」の季語「天高し」に代表されるが作者は「春の天」に高さを感じたのである。季語の本意にとらわれなかったところがいい。俳句は作者だけが感じたことを書く。

【特選】春光をキリンの睫纏ひたり(小鞠)八木健からのコメント:キリンの睫毛は長い。キリンは背が高いから顔が空に近い。だから春の光が最初に届く。そんな三段論法になったのだろう。のどかな風景を創作したところに句の値打ちがある。

【特選】嬰児の抱ふ乳房や初桜(土屋竜一)八木健からのコメント:「とりあわせ」の句である。季語とはなれたものをとりあわせているが「初々しさ」という共通感があるから納得の句となった。取り合わせは地下水脈に共通点があってこそだ。

【特選】足裏を磯巾着にさらわれる(雪花)八木健からのコメント:足裏に「イソギンチャク」を感じたのだろう。俳句は出来事を書いて、その時に感じたインパクトを書くものである。作者は「さらわれる」ように感じたのである。精神の記録だ。

【特選】春の風キャッチャーマスクの血眼に(かもん丸茶)八木健からのコメント:春風というプラスイメージに血眼というマイナスイメージをとりあわせた。「裏切り構成の句である。しかし、血眼に一所懸命というプラス感があるから爽快感が生まれている。

【特選】俳人のすぐ振りたがる種袋(歌川 聖一)八木健からのコメント:「種袋」が春の季語。俳句は、その季語の滅多にない風景を詠むことで読者を驚かす。俳句は自身のことを書くものだがこのように一般論にして解説風にするのも良いですね。

【特選】シュルシュルと暴れ風船やせ細る(柴原明人)八木健からのコメント:暴れ風船として風船の動きを表現した擬人化の句である。シュルシュルは作者が感じた「音」であるが、このオノマトペが写生句としてのリアリティーを生んでいるようである

【特選】この地球の立ち位置を知る寒月食(竹野宏平)八木健からのコメント:寒月食というリアルの世界を「立ち位置」という観念で処理した巧妙な句である。「知り」として「切れ」をつくりたいところだが観念の句ゆえに「知る」といった方が良いのだ。

【特選】髪どめに指挟まれり春あした(百草千樹)八木健からのコメント:「あした」は「朝」という意味の古語。「挟まる」を挟まれり」として受け身感をだしているのだろう。髪どめに指を挟まれちゃったんですよ。口語で言うならそんなことである。

秀逸

淡雪に着物をはしよる芸妓かな鹿沼 湖
駅弁で親子三代花見せり斜木 美秋
どぅおんどぅおん堰をあふるる春の水伊奈川富真乃
背きあふ赤い椿と白椿辻 雅宏
薄氷をバシッと踏むやジョキングす芳生
担ぎ女の渡船に落す春の泥大津英世
暖かな指に従う粘土かな照幸
行列について戻れぬ八重桜椋本望生
花冷やさつさと帰る露天商森鼻恵実子
朝顔蒔くや縁台の千日手立志

入選

春の蚊につきまとわれて夜を明かすKかれん
春泥を少し踏みたり松葉杖野良古
大向こう掛ける屋号や粋な春若井柳児
ゲテモノを撮れば警察桜咲く石川順一
青蛙ぶどう花穂を覗きけり大槻税悦
菜の花や見送りのないバスの発つ有瀬こうこ
やじろべえゆらゆらヒヤシンスくすくす小川めぐる
新しきジョギングシューズ風光る雛まつり
レンズより覗けば縮む桜かな比々き
補助輪の赤き自転車初桜彩楓
掛軸を褒めてほおばる桜餅ときこ
母の着信のほほんと春夕焼まどん
春の雪はてなはてなのピカソ様森内梅子
帰る鴨水面を叩き蹴り帰る露玉
口付けと言ふ淡雪の殺し方霞山旅
相聞歌恋も知らねどすみれ草李子
啓蟄や遠流の島に午のベル渡邉高志
花の下バドミントンのシャトル飛ぶ藤娘なつ
梢とは迷子の雪を救ふらし田中 庵野
春はあけぼの足の裏には猫の砂露砂
春疾風猫ひし形となりにけり志保川有
春光やヒマラヤ焼けで息子帰す馬留場 露以
春風の薄紅の花垂れ下がり大久保 俊克
もう何も愛せぬといふ葱坊主吟菜
啓蟄の何やらもぞと動きをり松田文女
風そよぐ滑床渓谷苔の花蘭子
病気とは気を病むと知る夜半の春雪子
少しまだ小節の足らぬ初音かな田村利平
ぜんまいはこごみの親と言う息子晴好 雨独
柳に風そよそよ生きてまだ生きる児玉リツ子
春暁や夢とうつつの交差点晃生
窓際に春の香りのひとかけら藤本禮造
蝶の昼いつそ𠮟つてくれないかあまぶー
政局の夫人亀鳴くツイッター佐東亜阿介
嬰児や瞳の中に春の星千葉睦女
空飛べるほどの風船ピエロ持つ龍野ひろし
中天に広がり果つる杉の花高原山歩
艶々そびら尻切るる蜥蜴出づ渡邉竹庵
落椿落ちても咲いている理由蓼科川奈
門前の古き暖簾や竹の秋まこ
谷陰の村の恵みや日向ぼこ中村眞喜男
展示さる卒業生を見送れり澤田聖吾
若女(おとめ)らの声響きあう雪遊び入江 澄泉
啓蟄や地下道潜りライオン像植木香厨美
いそぎんちゃく形態模写のアイシテル司啓
初蝶の君の目より飛び去りぬ森岡滋夫
傾城の妻は出たがり春の塵葦たかし
音もなく自転車疾駆鎌いたち吉村よし生
かあかあと巣作りいそぐワイヤハンガーむったん
桜咲く受験の砦乗り越えてカオリン
椿落つ音聞き告げる三十郎平田守弘
湯上がりの母の乳房や桜餅かつたろー。
木の芽時出刃研いでいる夕まぐれ秋津州はじめ
白木蓮青を吸い込み光吐く冬のおこじょ
水鳥の留まるを知らず春の海一人静
手を見ても 感興わかない 啄木忌田中 雅文
星飛ばして春一番の夜明けかな三枝 侑子
はくれむのひらききつたるなかに風向井桐華
朝寝してつくる口実夢疲れ百合乃
ぽっくり地蔵と人気やれんげ草篠﨑順子
八十回生きて行く春惜しみける奥村僚一
露坐仏の慈顔を拝す春の昼松永房子
しゃぼん玉割れて視界に光る波水夢
路地裏をよぎる黒猫沈丁花佐々木志緒
長き首北へ決意の鴨の陣山畑洋二
ゆらゆらと雅にさそふ雛の燭風峰
旅人も見上げる駅舎燕くる辻が花
蕗味噌を供え明日もつつがなく草野道也
寄居虫の貝の如くに成りすまし長谷川ペグ
啓蟄や腹の虫とて動き出す垣内孝雄
ペダル踏む吾児の補助輪外す春青い月


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