愚陀佛庵 インターネット俳句会

結果発表

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特選受賞句には選者の八木健デザインの「ハイクアート」が添えられます。
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第92回の結果(平成30年2月投句)

特選(10句+俳句アート)  秀逸(10句)  入選(67句)

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 特選、秀逸、入選作品の著作権は主催者に帰属します。
    また、それらの作品は俳句番組などでご紹介させていただくことがあります。

【特選】厩出しや牛千頭の息づかひ(向井桐華)八木健からのコメント:「厩出し」は冬のあいだ厩で飼っていた牛馬を、春になって野に放つことを言う。野に放たれる牧牛たちの息づかいは千頭ともなればかなりのものだろう。俳句はいろいろ言わなくてもひとつ言えればすべてが伝わるのである。 【特選】春空に掛く月食の銅メダル(龍野ひろし)八木健からのコメント:「見立て」の句である。月食の月は銅メダルの色をしているなあ。そうだ夜空が銅メダルを首にかけてるんだ。瞬間らに思ったことが句になるという見本である。冷静に考えるとそんな筈はないが句は冷静になる必要はない。 【特選】ライバルと屋根にニアミス恋の猫(辻 雅宏)八木健からのコメント:夜の恋物語は想像するほかないが、声からすればライバルの「鍔迫り合い」であろう。と作者は考えた。「ニアミス」という言葉を使って擬人化したのである。猫の雄同士の争いを「ニアミス」としてやわらげている。 【特選】どうしても赤く塗りたきこの巣箱(はずきめいこ)八木健からのコメント:「矢も楯もたまらぬ」思いを書くのがよろしい。しかし、この句は人生の一大事ではなく、巣箱の色のことである。そんな「どうでもよいことが可笑しいのである。多分塗り終わったときしまったと思う。それでいいのである 【特選】マスクした 医師の言葉が 届かない(田中 雅文)八木健からのコメント:先生はマスクを推進する立場ですから率先してマスクを使うわけですね。どうしても 言葉が聞きづらくなる。ある日の困ったことを書く。それも俳句の動機ですね。俳句は詩ですから哀しさが透けて見えなくてはならないのです。 【特選】ラジオより威風堂々春来る(渡邉高志)八木健からのコメント:音楽は春らしいものにしましょうとDJ。それで大上段にふりかぶりおそらくはシューマンの交響曲「春」だろう。荘重にはじまる曲だ。まさに威風堂々という奴だ。「ラジオ」より春がやってくるなんて俳句でなきゃ書けないね。 【特選】指先の愛でるビロード猫柳(鹿沼 湖)八木健からのコメント:猫柳の新芽は猫の毛のようにやわらかで命名も見立てである。作者は 上品に「ビロード」とした。「指先で愛でる」で触感を表現して。俳句をつくるときに五感で体験するとよろしいですね。水ならすくってみる、空気なら吸いこんでみる。 【特選】空の捩子巻かねば落ちるいかのぼり(椋本望生)八木健からのコメント:「いかのぼり」は「凧」のこと。凧は風の大気を受けて上昇するわけで空の力あればこそである。だから無風のときは 空のねじを巻く。句はこうした思考過程を経て完成したのだろう。その結果が面白い句となった。 【特選】地震(なゐ)感じ疼けり春の尾骶骨(荒井良明)八木健からのコメント:地震は忌み言葉で(なゐ)と俳人は言う。地震はなぜか春の季語なので季語が重複するが同じ季節だからまあいいか。直下型地震なのであろう。尾てい骨を刺激されたらしい。俳句には滅多に使われない言葉「尾てい骨」がポイントの句 【特選】オムレツのソースたつぷり春隣(垣内孝雄)八木健からのコメント:「オムレツ」にのんびりした「やわらかな春」を感じますね ソースの「たっぷり」にゆたかと平穏を感じますね。春隣には厳しい冬の終焉があります。俳句は速射の味わっている空気感のようなものを「モノ」に託して表出するとよろしい。

秀逸

はしやぐ声媼ばかりや雛遊森鼻 恵実子
もう一度会ひたし春の雲仰ぐ渡邉春生
一瞬で立つや絵本の五段雛比々き
歌ふよな鼾いつまで春の風邪川口 祐子
紅梅の日向に薄く陰に濃くときこ
潮風やどつしりと生る夏蜜柑斎乃雪
冬暁布団乗っ取り黒白猫田中亜希子
草庵の無音破りて椿落つ千葉睦女
紙コップ置けば水出る春の昼三泊みなと
朧夜の月見うどんや発車ベル蘭子

入選

尻寄せて知りあふ縁(えにし)おでん酒香壺
春風や亀の背を突く竿の先藤本禮造
どれがその孕雀か知らねども佐東亜阿介
長閑さやチョークで描く夢の国藤娘なつ
春一番値切り上手な大阪弁葦たかし
春の闇大きな月に温まる岡田廣江
嗄れて闇を引掻き猫さかる松田文女
春暁の地震四肢に来る目覚めかな入江 澄泉
しまうまの渡る日永のゼブラゾーン神山 刻
はだかんぼでもわらってるつくしんぼ吟菜
オムレツにコロッケ建国記念の日まどん
二つ三つ芽吹かせて去る女神かな永井かおる
この町は吹かなかったわ春一番森内梅子
壇蜜のうなじかすめてしゃぼん玉田中 庵野
菱餅や子の無き日々を五十年雛まつり
長持の葵の家紋春隣渡邉竹庵
身の内はがらんどうなり春の夢露砂
はじめ開けずとも中身知れたり三宝柑秋津州
熱燗やひと夜かぎりの憂国者志保川有
春愁や下校の徒歩をワープせり立志
猫の夫汚れ傷つき狂ひもせず高原山歩
百選の寺に風鐸風光るまこ
立春や歩けぬ人にも陽は注ぐ北野きのこ
モーグルとふアクロバットのスキーかな吉村よし生
春の風少し寄り道子等の列坂口留美子
春潮にエイッと空手の拳を突く晴好 雨独
青き踏む赤子の靴の赤き紐大津 英世
風光る八幡宮への一本道カオリン
雛祭茶髪ロン毛に様変り中村眞喜男
暖かや見合い写真は上出来よ児玉リツ子
春めきてキャリーバッグの疼きだし城内幸江
洗濯機にピーピー呼ばれ黄砂降るじゃすみん
骨粗鬆症と自慢気に言う母の春彩楓
きまじめに眠りしあとの朝寝かな柴原明人
碧空を切り裂く風よボブスレー小鞠
壊されし 廃屋のあと 草青む服部ゆうな
冬日向町中一つ古社見つけ芳生
聞いたでしょ猫の恋でしょ回覧板司啓
みどり児の神さぶあうら暖かし李子
ギヤマンの淡き緑や春兆す雪子
ミスパスのボール点々春浅し澤田聖吾
茶碗蒸しほろほろほぐれ春淡しかもん丸茶
亀鳴いて優しい言葉かけてくる照幸
門口の固き盛り塩冴返る伊奈川富真乃
言の葉を選りてあいづち花疲れ百合乃
お隣の車に猫の恋の跡三枝 侑子
寒満月ちょっとそこまで梯子かけ杉島紘子
鬼瓦蹴つていちべつ猫の恋田村利平
霜柱踏まれる痛さ音で聞き奥村僚一
あの人をほんとは嫌いシクラメン一人静
白梅や散りばめられたポプコーン林 まさこ
女とは姦しきもの探梅行松永房子
プラチナの光ほどけて春の海佐々木志緒
早春の大気の力胸におく菊池風峰
春陰や消えぬ手術中のランプかつたろー。
新たな芽千両の実のこぼれしか草野 道也
鬼は外声大にして赤ら顔長谷川ペグ
天からの手紙どさりと春立つ日山畑洋二
春立ちて髪切りたるも勇み足平田守弘
蒟蒻と豆腐が好きや針供養、野中たかし
仮の世の仮の世千鳥なきにけり篠﨑順子
薄氷三つ四つ踏んで登校す辻が花
春めいて寄席提灯の薄明かり若井柳児
まみれるを厭わぬ蜂と野武士かな霞山旅
キャラメルを呑気に食べる春浅し石川順一
そびえ立つ無機質なビル月冴ゆる青い月
着膨れて席を譲られ首をふる吉野ふく


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