俳句の殿堂

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初花(ハツハナ)

結社理念

初花冊子
俳人正岡子規・高浜虚子両先生の伝統俳句を継承された先師、富安風生先生ご提唱の中道俳句の道を守り、俳句を心の生き甲斐に、且つ誌友が自由に意見を述べられる、地方色豊かな俳誌をということで、昭和59年堀内雄之55歳の時創刊しました。

主宰者

初花主宰 堀内 律子
堀内 律子(ホリウチ リツコ)
昭和9年1月1日 広島県生まれ。
愛媛県立松山南高等学校卒業。終戦後、郷里愛媛県に転居。昭和31年堀内雄之と結婚。雄之、平成5年急逝。その後、村岡黎史・大本あきら主宰を経て 妻律子が平成14年より主宰をつとめることとなり現在に至る。

連絡先

住所
〒790-0038 松山市和泉北1-5-7

主宰の100句

1 輝やいて生きてみたしや初茜
2 古稀迎ふ誌齢20の年明くる
3 緑立つ亡夫が遺愛の五葉松
4 柳川に伝はるさげもん雛祭
5 渤(ぼつ)海に続く仁川大干潟
6 落椿踏むまじ寺の詣径
7 松島や一夜一夜の花見坂
8 はからずも女人高野の余花に逢ふ
9 夏空をせり上ぐ甍(いらか)大講堂
10 短夜やひとつ加へし夢しをり
11 灯台に凭れて仰ぐ雲の峰
12 薄墨の闇に舞ひ立つ遠蛍
13 ときめきの色香極めし夜会草
14 寺田屋の哀史を今に秋すだれ
15 両の手をひろげ駆けたき大花野
16 紅殻(べんがら)の格子家並や鵙(もず)日和
17 卒寿越ゆ母の小春の恙なく
18 一穢(え)なき智恵子の恋へる冬の空
19 出水(いずみ)野に棹の揃ひし四羽鶴
20 寒もろみ生ける証を呟ける
21 霊峰にかかる瑞雲初景色
22 春立つや瀬戸に耀ふ日矢一条
23 夫と来しこの径花菜明かりかな
24 風光る異国情緒や風見鳥
25 夏燕古宮の空を斜交ひに
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26 哲学の道に思ひや濃紫陽花
27 術前の心得確かと髪洗ふ
28 すがりたき神の力や凌霄花
29 霧彼方母の持ち逝くわが病
30 さわやかな天寿の母の死の化粧
31 銀河濃し術後一年生きて今日
32 露の身の夢路にしかと夫の声
33 前向きに生きよ生きよと石蕗の花
34 ゆっくりと歩む余生や実南天
35 来年に夢をつなぎて冬の薔薇
36 握手する惜別の師のあたたかし
37 朧夜の思い出つなぐ雄之の忌
38 重文の家のはなやぎ桜かな
39 縦笛の響く音色や養花天
40 師の句碑の永久に見守る入学児
41 師と別る思ひせつなく春ゆけり
42 夏蝶や野﨑まいりの今昔
43 羊草浮き葉巻き葉のほどけつつ
44 七月のひと日どろんこ祭りかな
45 息つめて京の送り火みつめけり
46 亀の子に出会ふ日和佐の荒磯海
47 ビロー樹の九十九街道秋の潮
48 紅極む桜もみじの吉野かな
49 散策の灯台仰ぐ野分晴
50 友愛の館飛び交ふ都鳥
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51 思ふままあるがままにと恵方道
52 カルデラを囲み五岳の山笑ふ
53 言の葉のやさし媼(おうな)と梅に佇つ
54 佇みて思い出たぐる街うらら
55 さよならの歌舞伎座公演春深し
56 鈍行の無人駅舎に鯉のぼり
57 アカシアの思いしみじみ石手土手
58 東洋のマチュピツとかや山薄暑
59 天空に産業遺産山みどり
60 夏の尾瀨ハイカー心ときめかせ
61 合歓の花トンネル一つ島真中
62 蜩や福井の里のかずら橋
63 身弱をば忘れし旅路天高し
64 道元の今は昔や蓮は実に
65 朱鷺(とき)色の著きトキ見る秋思かな
66 金山抗出て現世名残り月
67 咲き誇るかに甘き香や雪中花
68 禅寺の十六羅漢凍て給ふ
69 逃れ得ぬ運命に負けじ去年今年
70 春潮の汐目互いに色違(たが)え
71 春山路一期一会の周防旅
72 春宵や給ふお守りガン封じ
73 今日よりは過去を問ふまじ松の花
74 子と巡る懐古のひと日春惜しむ
75 薄暑光大注連縄の夫婦岩
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76 天皇の流刑偲ぶや木下闇
77 本丸の茂り広々天主跡
78 子燕や出格子遺(のこ)る保存地区
79 木曽路ゆく十一宿や夏つばめ
80 千畳敷カールに雪渓駒ケ岳
81 旗なびく島にうれしきかき氷
82 浜昼顔展(の)べて黒砂青海島
83 山よりのせせらぎひやり石清水
84 天竜峡流れいや増す秋出水
85 秋深し千万ドルの夜景かな
86 秋うららグラバー邸の人嬉々と
87 千年杉見上ぐ秋空休養林
88 紀元杉三千年の秋息吹
89 悠久の屋久杉間近に冷まじや
90 落人の里の伝説冬ざるる
91 冬座敷正調五木子守唄
92 冬うらら「さくら」九州新幹線
93 御成門閉す野﨑家百千鳥
94 奥祖谷の霞がくれの秘境かな
95 また一つ闘ふ病五月来る
96 水無月や「胸水」告ぐる医師の声
97 ひたすらに生きて行きたし門火焚く
98 秋灯や書斎に座せる黄門様
99 みちのくを巡る親娘や秋惜しむ
100 この年を生きねばならぬ初鏡

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