萬翠荘 ホームに戻る|俳句の殿堂TOP|~俳句の殿堂~ 風叙音
風叙音(フュージョン)
結社理念
- 俳句における主観と客観を融合(フュージョン)すること、
- 東洋的な俳句の精神と西洋的な詩の精神とを融合し、調和世界を現出すること、
- そして何よりも俳句を愛し、俳句に遊び、俳句を楽しむ仲間と融合し親和すること。
主宰者
笙鼓 七波(ショウゴ ナナミ)
静岡県牧之原市生まれ
出版社代表取締役社長
上智句会・榛句会 所属
日本伝統俳句協会会員
【句集】
『凱風』(ふらんす堂)
『勁風』(角川書店)
『花信風』(角川書店)
連絡先
住所
〒104-0061 東京都中央区銀座1-15-7-3F
「風叙音」 事務局
〒104-0061 東京都中央区銀座1-15-7-3F
「風叙音」 事務局
E-mail
fusion73@live.jp
fusion73@live.jp
主宰の100句
1 | 白魚や思ひの丈を透かしをり |
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2 | 蹠より大地の鼓動青き踏む |
3 | 革命もロルカも棄てゝ戀の猫 |
4 | ゆで卵つるりと剥けて春たてり |
5 | 蕗の薹今朝褒められし子の笑顔 |
6 | 瞑れば風の香りの風信子 |
7 | 巴にて恋猫ねまる宴後 |
8 | 浄瑠璃寺一佛ごとに春を識り |
9 | 春宵の黒猫モンローウオークして |
10 | とめどなき水のお喋り猫柳 |
11 | 水天の光りと翳り蓴生ふ |
12 | 暁の寺にたなびく余寒かな |
13 | 春寒の弥勒菩薩や指ふるへ |
14 | 蕗味噌や妣の小言の聞こえをり |
15 | 浅き春汝(な)が黒髪のみだれをり |
16 | 囀りや天使のとほることもある |
17 | 菜の花や明るき風を近江まで |
18 | 菜の花の色を映して碧海かな |
19 | 穢れなき少年のごと蘆の角 |
20 | 葱坊主おかつぱの子の混じりをり |
21 | アネモネの花帆に秘めたる魔弾かな |
22 | 鮮血のアネモネよ風孕みたり |
23 | 蒼穹の陥穽に咲く辛夷かな |
24 | 春泥の途を桂馬のごとくゆく |
25 | マネキンの嫣然とせる萬愚節 |
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26 | 花明かり現世一切夢幻なり |
27 | 肯へる朱唇に花の流れをり |
28 | 今日のみの花を求(と)めゆく高瀬舟 |
29 | さゞれ石濡るゝ醍醐の花の雨 |
30 | 蝶の生るあえかの月の沈む時 |
31 | 悲愴とは薊の棘に宿りけり |
32 | 興津鯛言祝ぎ謳ふ花顔かな |
33 | 春の月ものがたりせり犬と人 |
34 | ハーレーや裸身裹めり春満月 |
35 | 観念の眼を閉ぢてをり春の夢 |
36 | 巫女たちの血潮に紅蓮木瓜の花 |
37 | 天降る蝶火焔となりて風と消ゆ |
38 | 初蝶の光に化粧ふひらひらと |
39 | 紫木蓮火群なしてぞ昇りゆく |
40 | 綻ぶを眺めやる花君なき日 |
41 | 藤房の逆波立てて昼の月 |
42 | 書庫裏の風の渡りや薔薇二本 |
43 | 初恋といふ名の薔薇の透きとほり |
44 | 万緑の息吹制めて刀打つ |
45 | 潦やをら一掬せし揚羽 |
46 | 混沌の海に対へり錨草 |
47 | 青葉風言葉の余白読むごとく |
48 | 萬緑といふ樹液満つ森の夜 |
49 | ゆきかへど気づくものなし柿の花 |
50 | ぼうたんの開きて静寂定まりぬ |
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51 | はぢらひの君よ花桐が咲いてゐる |
52 | 眠る蝶虚妄の夢の色に染む |
53 | フクシアや無邪気な児等が風になり |
54 | 夏めきて海をまるごと貝に聴く |
55 | 躑躅燃ゆ魔女の饗宴果てしなく |
56 | 宇宙から咲き初むるなり額の花 |
57 | 饒舌な哲学者ゐて行々子 |
58 | 蜥蜴ゐて沈黙といふことばあり |
59 | 黒百合を剪るマイケルの逮夜なれば |
60 | 葉柳や梳りゆく濠の風 |
61 | 南風吹く遠流の島の黄八丈 |
62 | 葉擦れして雨気の広ごる茂りかな |
63 | 何謂はむ蜥蜴のしつぽ黙示録 |
64 | 一しづくなほ一しづく夕立なる |
65 | 片戀をひとつ置き去る青林檎 |
66 | 雑魚ばかり曳きずられゆく熱砂かな |
67 | 潮風を枕に入れて午睡かな |
68 | 白日傘件のをんな佇ちゐたり |
69 | 蟬の羽の羅纏ひ恋に出る |
70 | ル・フィガロに甜瓜包めりまろき腰 |
71 | イタリアの踵のあたり夏宿る |
72 | 溽暑とて余白の街に迷ひけり |
73 | 黒百合や乙女さびせる三十路妻 |
74 | 喉佛立てゝ見上ぐる天の河 |
75 | 花ダチュラ訣れの詩を口遊ぶ |
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76 | 鍬形虫夜天の月を捧げ持つ |
77 | 白萩のこぼれて風のとほりみち |
78 | 八月の雑多クリップにとめおけり |
79 | やゝこしき話はあした盆の月 |
80 | 秋晴の野原よ地球背負ひたり |
81 | 沈黙も饒舌もゐて曼珠沙華 |
82 | 蹲踞の内にたゆたふ月天心 |
83 | 爽やかやモンマルトルの白き風 |
84 | 良夜とてゆらり漕ぎ出す恋の舟 |
85 | 青空を胡桃の部屋に忍ばせり |
86 | 寂として時止まりをる湖の秋 |
87 | 口紅の盛り多くして十三夜 |
88 | 武士の魂なき菊のかをりかな |
89 | 狛犬のあ・うんのあくび神の留守 |
90 | 逢引の女と来る時雨かな |
91 | 冬めきて首を畳みしキリンかな |
92 | 爆弾を孕んでゐるや海鼠嚙む |
93 | 数へ日や時計の中に海がある |
94 | 銃口の余韻を雪に預けたり |
95 | 厖大な月の虧けゆく十二月 |
96 | 脳髄の青で思索す年の暮 |
97 | 年の夜や言つてしまをか胸の内 |
98 | さゞなみの滋賀のきらめき初景色 |
99 | 醍醐寺に襖繪めづる寒九かな |
100 | 風花の風花触るゝ音すなり |